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[ 新着法令情報(2025年12月18日):【税務】2025年改正個人所得税法:”新たな”高度人材向け税優遇(5年間免税)]

本日のテーマは「2025年改正個人所得税法:”新たな”高度人材向け税優遇(5年間免税)」です。ベトナム国会は2025年12月10日、個人所得税法を可決しました。本改正法は、原則として2026年7月1日より施行されますが、給与および事業活動に関する規定は2026年1月1日より先行して適用されます。

1.背景
ベトナム共産党は、2025年5月4日付け決議第68-NQ/TWにて、「民間部門を国家経済の最も重要な役割を担う」と位置づけ、2030年までに民間部門の技術力・イノベーション力・デジタルトランスフォーション力を、アセアンでトップ3、アジアとトップ5に引き上げるという目標を掲げた。これを受け、国会は同年5月17日付決議第198/2025/QH15を公布し、民間部門の発展を促進する具体的な政策を明らかにしている。同決議では、税制面での支援策として、以下の個人所得税の減免措置が明記された
スタートアップ企業、研究開発センター、イノベーションセンター、スタートアップ支援機関から給料を受け取る専門家および科学者の所得については、2年間の個人所得税の免除およびその後4年間の50%減税が適用される。

2.改正個人所得税法の新たな税優遇
改正個人所得税法第5条では、上記の方針を踏まえ、新たに以下の税優遇措置が規定されている。

1)デジタル技術産業分野における高度人材への優遇
デジタル技術産業分野における高度人材が、以下のいずれかの場合に得る給与所得については、5年間、個人所得税が免除される。
・集中型デジタル技術区において実施されるデジタル技術産業活動から生じる所得
・重点デジタル技術製品、半導体チップおよび人工知能(AI)システムにおける研究開発・製造活動から生じる所得
・デジタル産業分野における人材育成活動から生じる所得
2)ハイテク分野・戦略的技術における高度人材への優遇
ハイテク法に基づき、以下のリストに該当するハイテクまたは戦略的技術に関する研究開発活動を従事するハイテク人材が得る給与所得については、5年間、個人所得税が免除される。
・優先的に投資・開発の対象とされる高度技術リスト
・戦略的技術または戦略的技術製品リスト

3. おわりに
国際公約(CPTTP等により)により、国営企業と民間企業の間における競争中立性を確保が強く求められる中、本年度、ベトナム共産党は「ついに」国家経済における最も重要な役割を、(同党にとって最後の牙城と言える)これまでの国営企業ではなく、民間企業へ担わせる方針を明確に打ち出した。
今回のPIT優遇措置は、ベトナムが重点的に推進するデジタル技術・ハイテク分野において、 優秀な外国人材がベトナムで就業しやすい環境を整備するものである。これにより、今後は高度人材の誘致が進み、民間企業における技術革新の加速および国際競争力の向上につながることが期待される。