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新着法令情報(2026年09月04日):国別報告書:ベトナム子会社によるローカル提出義務の免除拡大

本日のテーマは「国別報告書:ベトナム子会社によるローカル提出義務の免除拡大」です。本件は、以下の法令に基づきご説明いたします。

  • 6月30日付け政令255/2026/ND-CP(2026年7月1日に施行、2026年の事業年度から適用)
  • 6月10日付け財務省税務局公文書3870/CT-CS

1.ベトナム子会社のローカル提出義務(改正後の取扱い)

海外に最終親会社(UPE)を有するベトナム子会社は、報告対象年度の直前会計年度における当該UPEの連結売上高が7億5,000万ユーロ相当額以上である場合、国別報告書(CbCR)をベトナム税務当局へ直接提出する義務(以下「ローカル提出義務」)の有無を、以下のとおり判定する(政令255-19条2項)。

ローカル提出義務がない場合

  • UPE所在地国でCbCR提出義務があり、当該CbCRが多国間当局間協定(MCAA)に基づきベトナム税務当局へ自動的に情報交換される場合
  • UPEがグループ内の別会社を、その居住地国でCbCRを代理提出する会社として指定し、一定の条件を満たす場合

ローカル提出義務がある場合

  • UPE所在地国でCbCR提出義務がない場合(ただし、当該国の売上高基準・通貨換算・売上高の算定方法の違いによりCbCR提出義務がない場合を除く)
  • UPE所在地国とベトナムとの間で、MCAAが有効でない場合場合
  • MCAAは有効であるものの、実際に情報交換が停止又は不能となっている場合

2.主な改正点

■自動情報交換を前提とする取扱いの明確化

現在、37の国・地域との間でCbCRの自動情報交換が有効となっていることを踏まえ、ローカル提出義務の取扱いが整理・明確化された。自動情報交換の対象となるCbCRについては、ベトナム税務当局はベトナム子会社からの直接提出を受理せず、自動情報交換により受領する取扱いとなる。

■ローカル提出義務の判定基準の変更

旧規定では、UPE所在地国におけるCbCR作成義務の有無を基準としていた。改正後は、UPEの連結売上高が7億5,000万ユーロ以上であるかにより対象を判定し、自動情報交換の有無を踏まえてローカル提出義務を判断する。

3.日本にUPEが存在する場合

2026年の事業年度以降、日本にUPEが所在するベトナム子会社については、以下のとおりとなる。

  1. 日本の法令上、UPEにCbCRの提出義務がある場合
    • 原則として、ローカル提出義務はない日本税務当局に提出されたCbCERが、ベトナムとの自動情報交換の対象となるためである。ただし、ベトナム子会社には、CbCR提出主体に関する通知の提出義務が残る。
  2. 日本の法令上、UPEにCbCRの提出義務がない場合
    • ベトナム法令上の連結売上高が7億5,000万ユーロ以上の場合:日本で提出義務がない理由が売上高基準、通貨換算又は売上高の算定方法の差異によるものであれば、ローカル提出義務はない。
    • ベトナム法令上の連結売上高が7億5,000万ユーロ未満の場合:ベトナムの対象基準を下回るため、ローカル提出義務はない

現在進められている行政手続きの削減政策の下、ベトナム子会社のCbCR対応に係る手続負担の軽減が期待される。